日南一本釣りカツオ炙り重(ギャラリーこだま )の口コミ/評判

レビュー一覧(1)

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  takahiro_m

  4.02025/12/20

  美しい武家屋敷や城下町の町並みが残る九州の小京都飫肥の歴史と文化が詰まったカジュアルな御膳。

  侍が闊歩していた時代の漆喰の商家の屋敷を開放した茶寮の"本気ランチ"がうまい😋

  白壁の門をくぐると目に入る古い蔵。

  土間に縁側、大きな窓に広い畳敷き。

  細長い廊下、薬商だった名残りの百味箪笥。

  当時を偲ぶ設えの中で、現代的にアレンジされた郷土料理が並ぶメニューを見てしばし悩む。

  戦後の食糧難の時代に日南の家庭で食べられていた魚のすり身を麺にした「魚うどん」🐟🍜、宮崎のB級グルメの代名詞「チキン南蛮」🐔🐣、九州発で全国に広まる「高菜ピラフ」🥬、世界中で高い評価を受ける宮崎牛を焼きしゃぶ重にした「ヘルシー和牛膳」🐃🍚

  悩んだ末に結局は手堅く"日本一"とも言われる日南のカツオ料理を選択。

  ◆日南一本釣りカツオ炙り重 ¥1,700 🎣🐟

  2種類のヅケの鰹のお造りに弱火の七輪、ご飯と味噌汁と小鉢に出汁が入った急須、薬味と厚焼き、デザートの小みかん。

  日南の特産品ばかりがところ狭しとお盆に並ぶ。完全なる地産地消のお膳。

  ご飯には予め海苔と擦り胡麻。

  小皿の薬味は小葱とあられと柚子胡椒🍊🌶️

  自分なりに見つけた8切れの鰹のおいしい食べ方の配分。

  にんにくだれの漬けは生2枚と炙り2枚で4枚すべてストレートに食べ切ってしまう。

  ごまだれの漬けは生1枚と炙り1枚をそのまま食べて、最後の2切れを生1枚と炙り1枚ご飯に載せて出汁を注ぐ。

  江戸時代の九州発祥"鯛茶漬け"よろしく、お茶漬けには胡麻だれだけが合う。

  奥行きのある鰹出汁とふくよかな大麦の香りと麹が活きた南九州地方独特の甘口「麦白味噌」の味噌汁もしみじみ旨い。

  油揚げとわかめの質素な具でもご馳走に感じる。

  小鉢は胡麻油入り切り干し大根。

  冬の寒風と太陽の光を利用した日南伝統の干し大根本来の旨さが分かる上品な味わい。

  香の物は宮崎名物のひとつ呉汁のすり潰し大豆の様なほんのり甘いきゅうりと大根と人参。

  口直しに温州みかんより歴史が古いと言われる香り良く果汁たっぷり日南小みかん🍊

  締めは飫肥天を凌ぐ唯一無比の飫肥名物"厚焼き"

  江戸時代から続く殿様や姫君の郷土菓子🐣🍮🏯

  老舗の厚焼き屋さんが並ぶから仕入ているかと思いきやなんと"自家製"

  あっという間に平らげて大満足☺️

  古民家カフェだの古民家レストランといったコンセプトで集客するうわっ面だけの食事処にありがちな、いい加減な食事ではない。

  ギャラリーの屋号に心配していた意識高い系の鼻につく嫌味も一切ない。

  お店で働く地元の女性の方々全員が明るく丁寧で優しい。

  ひたすら真っ直ぐに地産地消を穏やかに突き詰めた結果の、飫肥の歴史と文化が詰まったカジュアルな御膳。

  カフェメニューも豊富。

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