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かしわめし(駅弁当 筑紫口店)の口コミ/評判

レビュー一覧(2)

  • かしわめし(駅弁当 筑紫口店)
    suna8suna8
    5.02023/9/16

    マイベスト駅弁の一つ「かしわめし」のパッケージ。(#居酒屋新幹線 シリーズ)

    #売店 #駅構内 #テイクアウト #駅弁

    #かしわめし

    #福岡 #博多 #東比恵

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    #超ローカル番組『持論口論』(後半)

    しかし、実はこの駅弁にも弱点はあります。これは、私が複数回実食した経験から導き出した事実ですが、実は、より一層美味しく食べようと試行錯誤する過程で感じたものなのです。

    それは、付属するお箸では食べにくいという点です。

    なんだ当たり前ではないか、と思われる諸兄もみえるでしょう。もちろん普通に端から食べる場合は、それほど食べにくいわけでもありません。実は、普通に食べる以上に美味しい食べ方を発見したのです。私も最初の2回までは普通に食べていました。

    ところが3回目、食べる前に「いただきます」と手を合わせながら弁当の綺麗なオカズ・レイアウトを俯瞰して見ていた時に、思ったのです。

    このストライプ、何で斜めなのだろう。

    と。こちらの写真(→スーパーインポーズ)をよく見ていただければ分かりますように、3色のパーツが弁当の枠に対して角度をつけられています。これは単に見栄えを良くするため、と言うのが定説ですが、実はここに食べ方の提案という要素が密かに盛り込まれていることを発見したのです。

    これは偶然に近い発見であり、新幹線などの揺れる状況下で食した場合にしか経験し得なかったもので、科学の重要な成果の大部分は、こういう偶然起きた事象により発見、そして具体的成果へと結びついて行くものですが、それと同じシチュエーションだと言えます。

    美味しい食べ方、それは3色のパーツに対し、箸をその全てに横切らせてすくい取り食べる、というものです。

    普通に端から食べる場合、常に一種類のパーツとご飯の組み合わせになります。これはこれで美味しいのですが、私が発見した食べ方を実践すると、3種の具材とご飯が渾然一体となって口中に広がることになり、「3+1≫4」という公式が成立することが分かったのです。

    この駅弁史上、空前とも言える発見は、新幹線の微妙な揺れがなければ、そして箸の動きが手の筋肉以外で制御されなければ、成しえなかったものだと言えます。これも、本来の駅弁の食べ方、つまり移動中に車内で食すという行為を実践していたためであり、駅弁の駅弁たる価値をも実証した、二重の成果であると思うのです。

    そこで問題になるのが、この技とも言える食べ方は、どうしても箸では難易度が高くなり、それを先ほど弱点と表現したわけです。

    これの解決策はないわけではありません。

    私は、通常博多駅新幹線コンコースにあるこの店舗で「かしわめし」を720円払って購入し、その足で隣のコンビニエンス・ストアでアルコール類を入手するわけですが、(このアルコールの選定基準も駅弁の美味しさを引き立てる点に重きを置いていますが、今回の分析評価には影響を与えないよう、マイナスのバイアスをかけています)このいわゆるコンビニで、カップスープ類も一緒に購入するのです。

    いわゆるコンビニのレジ・オペレーションは、完全にマニュアル化されており、客が希望しなくても指示された付属品を同梱するようになっています。弁当なら箸、おにぎりならおしぼり、そしてスープならスプーンと言うように。

    そうなのです。スプーンがあれば、これまで解説してきた「かしわめし」の唯一の弱点は見事克服されるのです。シンプルイズベストという言葉の見本のような解決策です。

    どのような状況下でも、提供された食物を、より一層美味しく食べたいという、強いて表現するなら本能とも言える欲求が、今回の発見を促したと言えます。そして、そこには駅弁という存在が必要であったのです。大げさに言うなら、日本の食に関する将来を占うアイテム、それが駅弁だと言えるかも知れません。そこに、一見地味な存在にみえる「かしわめし」が君臨しているのです。

    恐るべし「かしわめし」。

    ちなみに私は、いわゆる百均ショップで購入したプラスチック製のスプーンを、出張用鞄に入れています、誰にも内緒ですが。

    以上、自論口論でした。長らくのご静聴ありがとうございました。

  • かしわめし(駅弁当 筑紫口店)
    suna8suna8
    5.02023/9/16

    マイ駅弁ベスト3の一つ「かしわめし」。

    (#居酒屋新幹線 シリーズ)

    #売店 #駅構内 #テイクアウト

    #かしわめし #ご当地グルメ #駅弁

    #かしわ飯 #ごはん #鳥そぼろ #錦糸卵 #刻み海苔

    #福岡 #博多 #東比恵

    ーーーーー

    超ローカル番組『持論口論』(前半)

    今回のテーマは「駅弁」です。

    今の、いわゆる駅弁は、かなり製品化されてしまい、極端な表現を用いるなら、メジャーな駅弁はどこででも入手可能な状況になってきました。特に、デパートやスーパーでは、企画ものイベントとして「全国駅弁フェア」などと称して、著名な駅弁を並べて売っているケースも多々見かけます。また、一部では全国の駅弁を商品として品揃えし、常時販売している店舗も出てきています。あのように売られているものは果たして本物の駅弁と呼べるのでしょうか、駅弁の本来の意味を探りながら、これから考察をしていきたいと思います。

    このように、本来の姿ではない売り方は、もはや、地方の料理を弁当という形で提供している、という解釈をせざるを得ないと考えます。どこに違いがあるのか、と思われるかも知れません。私もいろいろと食べ比べしましたが、見た目や味の差異はほとんど感じられませんでした。確かに再現性は高いと思います。

    だがしかし(→テロップ挿入「@TBS–TV」)、です。

    駅弁という商品形態は、本来、その名の通り、駅で売られているものを現地で買い求め、基本的には列車の車内で移動中に食べるもののはずです。ただ、高速化が進み、しかも移動を主眼においた機能性を重視した現代の鉄道インフラにおいては、駅弁の存在価値が低下しつつあり、単にブランドの一種となってしまいそうな勢いです。悲しいことにです。

    今の流れでは、本来の駅弁としての需要は減少傾向にありますが、人気は却って右肩上がりにも感じられ、用途が車内での食事から、お土産用として、お持ち帰り商品の方にシフトしていると思われます。

    そんな中で、個人的に応援したいのが、この「かしわめし」です。

    この「かしわめし」は、元々は折尾名物としての歴史があり、北九州の代表する駅弁に成長し、その知名度を上げててきました。しかも、なんと言っても未だにリーズナブルな、本来の駅弁とはこうだ、とでも主張しているかの如き安価な価格設定を維持しており、それに加えて、駅弁としての美味しさとコンセプトをしっかりキープしているという、駅弁の鑑のような存在だと、私は思います。

    それらの特徴を改めて整理したいと思います。主な特徴は3点です。

    まず、1点目の特徴は前述しましたように安いという点です。

    今の駅弁は差別化の煽りを受け、単体価格が上昇気味で、平均すると1000円ほどになっています。例えば飲み物を含めて、1000円札で足りる格好にはなっていません。その昔は、ホーム売りが基本であったので、お茶を付けても1000円以内になるような価格帯でないと、精算処理において無駄な時間がかかってしまい、機会損失が発生しやすくなるのです。これは、提供側の売り上げにも影響しますが、ユーザーも食べたいタイミングを逸することになり、売り手以上の痛手を被ることになってしまうのです。

    今では、そういうシチュエーションは少なくなって来ており、さらには電子決済システムが普及してきている状況もあるので、価格設定は制約条件から外れつつありますが、そうは言いつつも提供価格は安いに越したことはありません。

    そんな中で、この駅弁は720円という価格設定であり、割安感がにじみ出ています。

    2つ目の特徴は、見た目の美しさです。

    通常の弁当、駅弁は、おかずとご飯の部分に分かれ、ご飯は大抵は白く、ある意味地味です。また、おかずも多種を揃えたいがために、雑多な感じで詰め込まれているケースが多いと思われそこに美しさは感じられません。いわゆる幕内弁当の平均イメージがそれです。

    容器を工夫して、この状況を回避しているケースも見られます。例えば、正方形の外形を持った弁当ケースを9個の空間に分け、つまり縦横ともに3分割した状態にして、それぞれに独立したアイテムを配するという形態で、確かに見た目はかなり改善されます。この提供形式のデメリットは、おかずの大きさに制限が加わるという点です。一般に枠自体が均等なため、枠のサイズに収まらない面積の大きいものや長尺ものは、何らかの加工を施さないと枠内に収容できないということになります。

    そういう視点で、改めてこの「かしわめし」を分析してみますと、弁当ケースの蓋を取ると、目に入ってくる鮮やかな3色のストライプ、これは美しいと言わざるを得ません。また、ご飯全体を覆っているため、色としての単調さが回避されています。3色の言わば主たるおかず以外の部分は最小に抑えられ、シンプルかつ美しい外観を我々に提供してくれるのです。食欲増進効果、唾液分泌効果も期待できます。

    さて最後の3番目の特徴は、最も重要である点でもありますが、美味しいということです。

    これは当たり前のことのように思えますが、実は駅弁の特性を活かした美味しさ、つまり冷めていても美味しい、もっと言えば冷めている状態を想定した食材設計をしている駅弁なのです。メインのおかず、つまり3色のストライプ状に配されたパーツは、それぞれ微細加工された刻み海苔、極細の錦糸卵、そして鶏そぼろです。これら食材は、冷めた状態で提供されることを前提としたいわゆる和食であり、そのため駅弁には最適なおかずなのです。

    例えば、先ほど例に挙げた幕内弁当にメイン食材として入っているエビフライを筆頭とする揚げ物は、本来その名の通り揚げたてが美味しいものです。夕食の揚げ物が余り、翌朝そのまま食卓に並んでいる状況を想像するまでもないと思います。最近では、発熱素材を利用し、紐を引くと蒸気が弁当ケース内に充満し加熱するという、かなり大げさなギミックを内蔵した駅弁も登場していますが、この場合、弁当全体を加熱してしまうため、本来冷たい状態で食すべきパーツ、例えば漬物や生野菜などの付け合わせも一緒に温かくなってしまうという欠点があります。電子レンジで、コンビニ弁当を加熱した経験のある方も多いと思いますが、その時の違和感と同一なのです。

    その点をクリアした「かしわめし」は、駅弁の理想とも言え、未だに揺るがない存在として我々に美味しさを継続して提供してくれているのです。

    以上、3つの特徴をまとめましたが、それ以外にも、オカズとご飯が言わば同居している状態が故に、オカズとご飯を交互に食べる煩わしさがない点や、どちらかが残るような状況も回避できるという、実運用上のメリットも備わっています。また、破棄する食材、例えばエビフライの尻尾などがない点、さらには食材の分離目的で他の形式の弁当が多用しているプラスチック製のパーツなどの無駄な消費もない点も、これからの時代の求める要素と一致しているのです。

    #超ローカル番組『持論口論』(後半) に続く。(3,000文字制限)

店舗情報

福岡県福岡市博多区博多駅中央街1-1博多駅構内
今日08:00~21:30
0924126861