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揚げパン(揚げパン専門店 京裏寺 アゲバンバン)の口コミ/評判

レビュー一覧(1)

  • 揚げパン(揚げパン専門店 京裏寺 アゲバンバン)
    suna8suna8
    3.02023/9/11

    #テイクアウト

    #揚げパン

    #京都 #河原町 #祇園四条

    『こう見えても独身なんですよ』

    そう豪語(?)する女性店員は、キュートで明るい雰囲気で、トリビア満載のオヤジな私に対しても、堂々と渡り合える会話力があった。

    『2階のカウンターの中が狭くて、太めな私は移動するのに苦労するんです』

    この店は、一階で揚げパンの製造及び店頭販売を行い、階段で上がった二階がちょっとしたバーになっている。

    (全然太ってないですよ。ちょうどいい感じのスタイルで、本当は男性にもててしょうがないんでは?)

    『この店のオーナーとは、昔からの知り合いで、この店に誘われたんです。他にも店舗を持っているらしいです』

    確かに揚げパン屋だけでは、今の世の中、経営的には厳しいかも、と、3時間以上居座った私が客の出入りを見てて思ったほど。

    『旅行が好きで……』

    『食べ物の好みは……』

    『将来設計は……』

    『生きることの価値は……』

    などなど長時間にわたって様々な話題で話し込んでしまった。オヤジな価値観を元にした、有る事無い事な無茶ブリにもスルーすることなく、自分の意見を堂々と述べて会話を成立させて行くのだ。

    (私が20年あとに生まれて、独身だったら)

    などと言う妄想は抑えて、会話を楽しんだ。その間、揚げパンの販売やバー対応もこなしていく彼女からは若さのパワーを感じた。

    『最近、インバウンドの人に、道をよく聞かれるんですよ』

    付近の地図を棚から取り出して、カウンター上に広げながらそう言った。確かに私が居座った数時間の間に、何組かのそれっぽい人が店頭に来て、ドコソコにはどうやって行けばいいのか、と身振り手振りで尋ねていた。

    『go straight and turn right...』

    などと彼女が一生懸命英語っぽい案内をしているのを見聞きしているのも楽しいものだ。私も口出そうかと思ったが、オヤジなジャパニーズイングリでは却って混乱の元になるだけだと思い、踏みとどまった。

    「揚げパン9個を、お土産用に3個ずつ包んで」

    『はい、種類はどうしましょう?』

    「適当に見つくろって」

    『じゃあ……』

    って事で、9個買ったが、

    『当たりが2つも出ましたよ』

    と言うのです。当たり? なんか粗品でもくれるの? と思っていたら、

    『好きな揚げパンを2つ選んでください』

    と言うことで、どうやら駄菓子屋の当たり付きのお菓子と同じ感じのシステムのようで、なかなか変わったお店だな、と思った。そう言えば、店名も変わっている。

    "京裏寺 アゲバンバン"

    「京裏寺って何?」

    『この付近をそう呼ぶらしいんですよ。ここの店先から寺が並んでいて、その裏通りだからと言う話です』

    「じゃあ、アゲバンバンと言うのは?」

    『元々九州に元祖店があって、うちのオーナーがそこで食べて気に入ったので、店名を引き継いだらしいです。福知山の方にもありますよ。』

    印象に残る店名、果たしてこの後、さらなる店舗展開がされて行くのか?

    揚げパンは当たり分をその場で食べ、2袋はこの後合流する知り合いにプレゼント、自分用の1袋は自室に持ち帰って、冷蔵庫に入れ、翌日電子レンジでチンして美味しく食べた。

    知り合いからも、メールで「美味しかった〜」と感想が送られて来た。

店舗情報

京都府京都市中京区裏寺町607-2
今日不明
0752536969