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納豆朝食 とん汁変更(すき家 須坂墨坂店 )の口コミ/評判

レビュー一覧(1)

  • 納豆朝食 とん汁変更(すき家 須坂墨坂店 )
    aratakondoaratakondo
    3.52019/7/1

    須坂市「すき家 須坂墨坂店」朝食の夢

    場所 長野県須坂市墨坂4-2-20

    電話 不明

    駐車場 あり

    

    司馬遼太郎、池波正太郎の2人が亡くなってからずいぶんな月日が経過した。双方とも、"国民作家"といえる存在であり、いまだ読み継がれ語り継がれる稀有な作家といえる。ただ、司馬史観・池波史観などと喧伝する向きがあるのだが、率直なところ甚だしい勘違いであると思う。

    たしかに2人とも歴史を題材とした作品が得意だし、バックボーンとして"史観"を持たねば描ききれるわけなどないのだが、実際にテーマとしたのは歴史ではなくあくまでも"人間"であった。司馬は英雄を人くさく描くことで自身(司馬および読者)を表現した。池波は"市井に生きる英雄たち"の生きづらさ、痩せ我慢を描き本当の"格好のよさ"、本当の"生き様"を描いたのだ。

    

    池波の格好良さといったら何を言うことはない。…のだが、そのつきあい方の面倒くささといったら、他にはいない。と弟子である佐藤隆介氏が書き残しているし、定宿であった山ノ上ホテル 和食部料理長 近藤文夫氏との斬り合いのような関係も凄まじい。

    

    「銀座日記」の一説にその近藤氏が、池波を 唸らせる場面が登場する。朝食の席で新作メニュー、11もの惣菜が並ぶ膳の美しさ、美味さ、気の利き方を見て、「朝食の夢だ」と言い放つ。ああ美味そうで格好いい。1日の始まり、一度きりの朝食はかくありたいものだ。

    

    「すき家 須坂墨坂店」

    その大事な朝食がすき家というのも何ともはや、という感じだが、これが私の分ということもあるし、すき家のグレードは知り尽くしているから文句などあるわけもない。

    

    「納豆朝食 とん汁変更」430円

    いくつか用意されている朝食メニューの、もっとも基本的なもの。納豆と生玉子による、日本人かくあるべしという構成である。納豆はひとパックまるまる使えてハッピーだ。白身を除いただけで玉子は一気に贅沢な品となる。そして具沢山のとん汁が美味くてならぬ。

    

    池波用朝食はその後、山ノ上ホテルの朝食メニューとなり現在でも提供されているとのことだ。一度は味わってみたい、いつか上京時に食べに行こうかと価格を調べてみたら2,000円オーバーだという。ああ、夢には手が届かない。いや、手が届かないからこそ"夢"であるのかもしれない。

    #定食 #ご飯

店舗情報

長野県須坂市墨坂4-2-20
今日定休日